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かいていたいりく

海底大陸

海野 十三

「子供の科学」1937(昭和12)年4月~1938(昭和13)年12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,400 字 · 179 页

青空文庫

「さあ、それはだれだろうね」

市民は、もうなにを考える力もなくなったというふうに見える。そしてふたりよれば、かれらはかならずこんな会話をはじめるのであった。

「この次、海底超人はいつくるだろうか」

「うん、今夜かも知れないということだ。シムトン博士が側近者にそっともらしたそうだ」

「その話なら、ほかから聞いた。しかしシムトン博士は、あのとき煉瓦の下になって、大けがをしたのではなかったかね」

「そういう話もある。じつは、ぼくは何も知らないんだよ。ただ、今夜、海底超人がまたくるような気がするんだ」

今のところその海底超人はそれっきりロンドンを訪問しない。このごろになって、市民たちはやっと恐怖から少し救われた。

鉄水母のゆくえは、いまだにわからない。したがって長良川博士一行の消息もまた不明である。しかしこういうことは想像ができはしないであろうか。つまり、長良川博士はふたたび、海底大陸へ行っているのである。そして怒り立つ海底超人たちを、誠意をもってなだめているのであると。

博士は、いつだか、こんなことをノートのはしに書き記している。

「海底超人の恐るべき実力にたいしては、とうてい人類はその敵でない。