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かいていたいりく
海底大陸
海野 十三
「子供の科学」1937(昭和12)年4月~1938(昭和13)年12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,400 字 · 179 页
「事務長、たばこをお持ちじゃありませんか」
と、室のすみにうずくまっていたマルラが、とつぜん顔をあげていった。
「なに、たばこだって? たばこならあったはずだ。そうだ、このさわぎにたばこをのむことすらわすれていたねえ。マルラ、こっちへ来い。いっしょにのもう」
マルラは事務長のやさしい言葉にあって、犬の子のようにゴソゴソはいよっていった。
「さあ手を出して。ホラ、たばこを受け取ってくれ」
ふたりは手さぐりで、紙巻たばこを一本ずつ取り出した。
「マッチは?」
「おお、マッチもあるぞ」
クーパー事務長は、ポケットをさぐって、マッチを取りだした。そして、何のちゅうちょすることなく、シュッと火をつけた。
その瞬間だった。
「ギャーッ!」
と、とつぜん、怪しい悲鳴が聞こえた。みょうな声音だ。人間がそんな奇妙な声を出すのをはじめて聞いたとクーパーは思った。とたんに、あわてきったような足音――それは、なにか大きなぬれ足を引きずるような、ペッチャ、ペッチャという音だったが、入口の方に消えていった。
クーパーは、秘書のマルラが気がおかしくなったんだとばかり思っていた。
「かわいそうなマルラだ。