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あわだぐちしめすふえたけ(さわのむらさきゆかりのさきわけ)
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
三遊亭 円朝
02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 196,342 字 · 389 页
ような方が参りました」
小「此方へお通し申せ」
というので丈助は出て参り、
丈「此方へお通りなさい」
束「御免を蒙る」
小「さアどうぞこれへ/\、好うこそのおいで、手前は稻垣屋小助と申す小商売を致すもの、此の後とも御贔屓に御用向を仰せ聞けられますように」
束「ヤア是は始めまして、手前は国分に居る萩原束という浪人の身の上で、其の日の食い方に困る、それが為に実は御繁昌な商人へ無心に参るので、あなたは大して御繁昌で、実に何うもお忙がしい事で、それゆえ御無心に参ったのだが、何うか浪人の身の上を憐れ不便と思召してお恵みを願いたい、お聞済み下さい」
小「ハヽヽヽ左様でございますか、併し何う致しまして、人さまへお恵み処では有りません、自分の食い方に困るところから漸く小商売を致しますくらいで、自分の腮が干上りますくらいの訳ゆえ、外の又御繁昌なお商人へ往ってお頼みが宜しい」
束「イヤ是非とも願い度いネ、何処の店でも店開き当日には先方から手前方へ頼みに参り、間違いでも有ってはならんからと、店番をして呉れろと云って、拙者は何処へも頼まれて往く、と申して酒が貰いたいという訳ではないが、貴公は村方の帳元へ一言の談もなく、勝手次第に窃んで来るか知らねえが、方外の廉売をするので、村方の商人一同迷惑を致して居るくらいだから、是非とも願う