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あわだぐちしめすふえたけ(さわのむらさきゆかりのさきわけ)
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
三遊亭 円朝
02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 196,342 字 · 389 页
三十六
編笠を冠り、細竹の杖を突き、旅慣れた行装で、脚半甲掛も汚れて居りまする、ちら/\と降る雪の中を杖に縋って来た者は稻垣小三郎でございます。
三十六
稻垣小三郎が江戸へ這入って来ましたのは、白髭の蟠竜軒にいる美惠比丘尼は何でも能く中るが、別して病気のことなぞは功者だということを聞いたから、これへ往って我業病の全快するか為ないかを占て貰わんと、トボ/\遣ってまいったもので、此方は山田藤六が、
山田「さア/\土手へ上りましょう」
と土手へ上る途端に突当りました。其の頃侍は威張ったもので、町人や何かを見ると無法に見下し、
山田「コレ気を附けて歩け間抜め、気を附けて歩け、無礼ものめ」
小「これは怪しからん、私は盲人でございますから、斯様に路傍へ附いてまいりますのに、お目の見えるお方でありながら、貴方の方から手前へ突当って置き、彼是仰せられるは御無体かと心得ます」
山田「此奴、高慢なことをいうな」
とドンと突きましたから、小三郎はヨロ/\と蹌けて泥だらけの杖を彼の伽羅という結構な身装へ当て、泥を附けましたので、
伽「コレ山田、なんだ目の悪いものを突転ばして、コレ見ろ」