轻松读懂日语经典作品
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くしんのがくゆう
苦心の学友
佐々木 邦
「少年倶楽部」1927(昭和2)年10月号~1929(昭和4)年12月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,732 字 · 332 页
富田さんを二枚もお釣りになりました」
「なに? 富田さんを?」
「はあ。それも三歳ばかりです」
「これはますますわからんね。富田さんなんていう魚はこの年になるまで見たことも聞いたこともない」
「先生、カレイです」
「鰈? なるほど。ハッハハハハ」
「顔が少し似ています」
「わるいことをいうな。けだし国音家令は鰈に通ずればなりか。瓶子は平氏に通じ、醋甕は眇に通ず。おもしろい。ハッハハハハ」
「先生、なんでございますか?」
「きみは日本外史を読んだことがあるか?」
「いいえ、ありません」
「困るな。このごろの子供は読むべきものを読んでいないから話が通じない。ところで家令はなにを釣りましたか?」
「富田さんは名人です。ご自分でご自分を五、六枚お釣りになりました」
「黒須先生は?」
「黒須先生は富田さんを三枚、杉山さんは一枚でしたが、三歳です。大きかったです」
「三歳というのは三歳児の三歳かな?」
「いいえ、鰈の三歳はおとなです。これくらいあります」
と正三君は両手をひろげて寸法を示した。
安斉先生はしばらく考えていた後、
「わしは知っている。富田さんも黒須先生も杉山もみんなへつらい武士だ。