轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
くしんのがくゆう
苦心の学友
佐々木 邦
「少年倶楽部」1927(昭和2)年10月号~1929(昭和4)年12月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,732 字 · 332 页
木曽川は木曽川でよろしい。日本ラインとはあさましい。私は舟の中で嘔吐を催しました」
「それは先生がお船におよわいからでしょう」
「ハッハハハハ」
と安斉先生、思いあたるところがあった。
「ハッハハハハ」
と皆も笑った。品川沖の件である。
「とにかく、若様がた、よくよくお考えください。日本アルプスという西洋名がついてから、山で命を捨てる学生の数が年ごとに多くなりました」
「はあ」
「ていのいい親不孝でございますぞ」
「…………」
「お山登りは一切なりません。一命を賭してもお諌め申しあげます」
「それじゃ仕方ありません。油絵でも描いていましょう」
と照正様はあきらめる外なかった。
「若様」
「はあ」
「私は昔、大殿様のお供をして熱海の温泉へまいったことがございます。もう三十何年かになりますが、その折り感心仕ったことがございますから、ご参考のためにお話し申しあげます」
「ははあ」
「毎日シケが続きまして、お魚がとれませんでした。宿屋では困却のあまり、鰯のめざしを大殿様のご食膳にのぼせました」
「ははあ」
「大殿様はお召しあがりになって、『この小さな魚はなんと申す?』とお尋ねになりました。