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おりべというとうき

魯山人陶説

北大路 魯山人

北大路魯山人『魯山人陶説』。同一底本的分册已合并为一书。收入:織部という陶器、乾山の陶器、芸美革新、古唐津、古九谷観、志野焼の価値、瀬戸黒の話、陶器鑑賞について、備前焼、料理と器物、雅美ということ、古器観道楽、坐辺師友。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 62,241 字 · 127 页

青空文庫

人間が作ったものとしましては、どんな芸術的美作でも天地間に存在する自然美には到底叶わないのでありますが、その中でも陶器などは日常自分でも使用して、調法し、あるいは愛玩したり、なんとなく親しみも生じて手にとって見たり、撫でて見たり、様々に変化のある釉の具合など賞めそやしたりして鑑賞の対象となり、嬉しさを感ずるのでありますが、自然の美しさとなると、常にどこにでも存在して眼前に恵まれ、いつも眺め通しなので、あたかも空気や日光のありがた味をそんなに感じないのと同じ様に、一般の人々の注目を集めることは甚だ少ないのであります。

例えば木の葉の色にしても、牡丹の花の美しさにしても、実に大したものなのですが、人間の作ったものではなく、自然に生じたというので、名画の如く刺激も受けず且つ貴ばれもしないのであります。また何時でも自由に無償で観られるために、絵や陶器の優れたもの程に、その美は感心されておらないのであります。しかし、自然美を感受することに恵まれた大美術家の如く、眼識の高い素直な見方をする練達の士は、これらの自然美を子細に観察して、あるいは絵にし、あるいは陶器に表現したりして成功しているのであります。