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おりべというとうき
魯山人陶説
北大路 魯山人
北大路魯山人『魯山人陶説』。同一底本的分册已合并为一书。收入:織部という陶器、乾山の陶器、芸美革新、古唐津、古九谷観、志野焼の価値、瀬戸黒の話、陶器鑑賞について、備前焼、料理と器物、雅美ということ、古器観道楽、坐辺師友。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 62,241 字 · 127 页
志野焼の価値
古伊賀、古志野は日本の生んだ純日本的作風を有することが先ず第一の権威に価いする。そうしてこれらの真価は、三、四百年前、すでに識者の重きを加えるところとなって、爾来今日までその声価は重加こそすれ、少しも軽くはなっていない。言わば間違いも勘違いもなく、陶器中の名品たることを保証されているので、その価格も、中国名産の万暦赤絵や祥瑞、古染付などの上座を占めているのである。敢えて某政客の説明を俟つまでもなく、拙者の志野考などと今更喋々要しないのである。
しかし、こう言ってしまっては、話に愛敬がなくなるとして、やはり伊賀を生まれ故郷として、伊賀を論ずる気になるように、拙者も志野窯発見を機会として、志野考の一部を一席弁じさせてもらうとする。
志野そのものの全体的価値は前述のとおり昔から定評あって、その結構なることは万人の認めるところであるから、言わば製作人として我々の感服する点を一、二摘出することにする。製作家として進む後進作家の参考に価いしないともかぎらないからである。志野の窯跡が発見されたことは珍しいことにはちがいないが、別に大したことではない。尾張、瀬戸だと思っていたら、なーんだ美濃だったか、そう言えば今まで瀬戸窯跡では発見されなかったようだね、これでおしまいなのである。