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おりべというとうき
魯山人陶説
北大路 魯山人
北大路魯山人『魯山人陶説』。同一底本的分册已合并为一书。收入:織部という陶器、乾山の陶器、芸美革新、古唐津、古九谷観、志野焼の価値、瀬戸黒の話、陶器鑑賞について、備前焼、料理と器物、雅美ということ、古器観道楽、坐辺師友。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 62,241 字 · 127 页
古器観道楽
宋赤絵壺
宋赤絵壺
在銘
高サ 七寸六分
胴廻 五寸七分
口径 二寸九分
この壺の銘には「太平十年五月十六日造」とある。「太平」は遼の年号で、その十年は宋の仁宗の天聖八年(西暦一〇三〇)にあたり、天下が宋の太祖によって半ば統一されてまだ間もないころで、しかも、宋の文物が漸く盛大を告げようとした矢先だった。
ところで一説には朱銘の宋赤絵のものには偽作が多いともいう以上、これもあるいは相当問題にしていいことであると一応は疑っても見たが、なにぶんにも眼前にこの作品を置いては、決して左様な懸念をさしはさむ余地が見出せないのである。
由来作品の真贋は、その内外両容を直覚して、一種のうぶさと一脈の創成力といったようなもののあるかないかを見て、大体これを判断し、しかる後、それぞれの条件をならべて、初めてその決着がつけられるようであるが、この場合一番大切なのは、言うまでもなくその直覚力がどこまで霊的に働くかということである。固より危い吾人の直感力である。敢えて大方の信を博するに足りぬかも知れぬが、もし許されて判定をつけるということになれば、これは宋の赤絵としては、一種の上手なる製作であるとせざるを得ないのである。