轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

いだいなるゆめ

偉大なる夢

江戸川 乱歩

「日の出」新潮社、1943(昭和18)年11月~1944(昭和19)年12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 117,988 字 · 234 页

青空文庫

そして、二重の地下室の底には、望月少佐と五十嵐新一とがただ二人残っていた。

「このスイッチがもし利いたとすれば、我々は粉微塵になっていたでしょう。イヤ、この建物全体があとかたもなくなっていたでしょう。彼等の最後の手段だったのです。爆薬です。僕は前もってここに忍び込み、電線を切断しておいたのです」

新一が説明した。

「では、彼等のピストルの弾丸を抜いておいたのも君ですか」

望月少佐はさい前まで悪漢共のかけていた椅子の一つに腰をおろして、驚歎の面持で新一を見つめた。

「そうです。手品師のように、際どい仕事でした。奴等はここの密会が全く安全であると信じこんでいたのです。表と裏と地下室の入口の押入れの前に見張番がいます。何か事があればすぐベルを押すようになっているのです。僕はそれらのベルの電線も皆、分らぬように切っておいたのですが、奴らは不意を突かれてベルを押すひまもなかったようです。仮令押したとしても鳴りはしなかったのですがね。

第一の地下室は防空待避所です。誰に見られても少しも差支えありません。これは町内でも自慢の退避壕なのですよ。よく他所の警防団などが視察に来るほどです。