轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ぼんじんでん
凡人伝
佐々木 邦
「雄辯」大日本雄辯會講談社、1929(昭和4)年4月号~1930(昭和5)年4月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 98,944 字 · 202 页
「友一や、お前はお父さんが校長先生だから、余所の子供と違いますよ。一番にならなければいけません。お前が落第するようなら、お父さんは校長先生が勤まらなくなりますよ」
と言って聞かせた。
「勤まらないって何のこと?」
「校長先生をやめなければなりません」
「やめると何うなるの?」
「村にいられません」
「いられなくなると何うなるの?」
「何処かへ行って乞食にならなければなりません」
「それは大変だ」
「大変ですから、落第しないで優等になって下さい」
「優等って何?」
「一番です」
「なります。屹度なります」
と私は堅く約束した。子供心にも重い責任を感じて一生懸命になって、毎日お復習を怠らない。
「メ、メン、ワン、ワラ、トラ、ヒト、ヒレ、カメ、ガン、トビ」
と四十年後の今日、未だに尋常一年の読本を諳じているのでも分る。
「第一課。コノ絵ニカイテアル小サナ人ハ、大キナ弓ヲイテ、遠イ的ニアテマシタ。コノ人ハ大キクナッテカラ……」
なぞと思い出す。これは確か尋常三年だった。
「第一課。草薙の剣。景行天皇の御時に東夷多く叛きて国々騒がしかりければ、天皇、日本武尊を遣して之を討たしめ給う。