轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ぼんじんでん
凡人伝
佐々木 邦
「雄辯」大日本雄辯會講談社、1929(昭和4)年4月号~1930(昭和5)年4月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 98,944 字 · 202 页
「高等学校から大学へ行きます」
「しかし家の事情を考えて御覧。中学校丈けなら何うにか斯うにか出せるけれど、それから先は私の手に負えない」
「中学校丈けで宜いです。後は自分でやります」
「それはむずかしい」
と父親は相手にしてくれなかった。しかし私は高等科にいる限り、模範生を免れない。先生は相変らず、
「皆出来ない? よし、それじゃ河原君、君やって見給え」
と私に花を持たせる。国分の一味はもう咳払いどころでない。一遍撲り徳をしたものだから、つけ上って、動もすると喧嘩を売りかける。級長の威令行われざること夥しい。
先生に褒められ同級生に苛められながら、私は又々優等で三年級へ進んだ。
「お父さん、此年はもう仕方ありませんが、来年から是非中学校へやって下さい。僕はもう厭です」
「何故だい?」
「僕はお父さんが校長先生だから優等になるんだそうです」
「そんなことがあるものか」
「でも皆然う言って僕を苛めるんです」
「誰と誰だ?」
と父親は私の同級生の名前を一人々々知っている。
「一人残らずです。僕は今に豪い人になって、村中の奴等を縛ってやります」
「そんなに憤らなくても宜い。皆僻んでそんなことを言うんだ。