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ちめいのけんきゅう

地名の研究

柳田 国男

地名の話「地学雑誌 第二四年第二八六号~第二八八号」東京地学協会、1912(大正元)年10月15日、11月15日、12月15日<br>地名と地理「地理学評論 第八巻第五号~第六号」古今書院、1932(昭和7)年5月1日、6月1日<br>地名と歴史「愛知教育 第五五九号」愛知県教育会、1934(昭和9)年7月1日<br>地名考説 一~四、一九後半、三一後半「民族」民族発行所、1926(大正15)年5月~1927(昭和2)年3月<br>地名考説 五~一八、一九前半、二〇~二二、二五~二八、三一前半「歴史地理」三省堂書店、1910(明治43)年2月~1912(明治45)年8月<br>地名考説 四五~四八「土俗と伝説」文武堂書店、1918(大正7年)8月~1919(大正8)年1月<br>地名考説 五五「考古学雑誌」聚精堂、1911(明治44)年5月15日<br>地名考説 二三~二四、二九、三〇、三二~四四、四九~五四「郷土研究」郷土研究社、1913(大正2)年3月~1917(大正6)年3月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 176,308 字 · 347 页

青空文庫

まず現在では無名の一団の知識である。

さてこの三つの部門の中で、地名は耳で聴くものだから当然に乙部に所属するが、これがまたさらに細かく分たれねばならぬのである。口承文芸のいちばんよく知られているものは、(イ)には民間説話すなわち昔話。伝説は実は定まった形がないので、第三部に入れた方がよいのだが関係が多いからかりに説話に附随させてある。これがまたちっとやそっとの分量ではないのである。次には(ロ)語りもの、(ハ)民謡、(ニ)唱えごとや童言葉、(ホ)謎及び判じもの、(ヘ)たとえごとや教訓語、普通にことわざの名をもって知られているもの、(ト)その他の物言いすなわち常用文句、口合い・秀句の類はこれに入る。そうして最後には(チ)命名法または新語造成法というべきものがあるのである。この新語の中にもいわゆる普通名詞と固有名詞等があり、固有名詞にも生まれた児の命名や人の綽名と対立して我々の土地に名づくる言語芸術がある。それがこの通り興味ある豊富の痕跡を後代に留めていたのである。地名の研究は広汎なる人類学の中では、実際はほんの片端であって、しかも他の部門とは下に行き通うている。