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おんなきしゃのやくわり
女記者の役割
野村 胡堂
「文芸倶楽部」1930(昭和5)年3月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 16,039 字 · 32 页
紫外光線と言うのは、太陽の光りを七色に分解した時、菫色の外へ来る、人間の眼に見えない光線でこの光線を取り出すことが出来ると、闇の中でも自由自在に写真に撮ることが出来るのです。人工的に紫外光線を出すには、ギバ太陽灯を用いてもよし、クーパーヒュウイット灯でもよし、いろいろ方法はありますが、要は水銀灯へ電気を通して発光させれば宜いのです。尤もそれだけではまだ人間の眼に見えますから、そのランプか可視光線を吸収して紫外線だけを通す特殊の濾光障の中へ入れて置けば、人間の眼には、殆んど光が見えませんが、写真は充分に撮れます。濾光障というと面倒ですが、酸化ニッケルで着色した黒いガラスで、それには 30651 という硝子番号まで付いて居ります。私は金庫の中へこのランプを装置して扉を開けると一緒に点火し、同じく金庫の中へ装置した小さい写真機のシャッターを自動的に動かして、一瞬に曲者を写真に撮るようにして置いたのです。一向他愛もない玩具見たいなものですが、お望みなら後で実験してお目にかけましょう」
花房一郎の説明は、怪奇を極めますが、園田氏はもうそれをさえ聞いては居りませんでした。