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せっしょうせき
日本の諸国物語
楠山 正雄
楠山正雄『日本の諸国物語』。同一底本的分册已合并为一书。收入:殺生石、葛の葉狐、和尚さんと小僧、長い名、鬼六、物のいわれ、赤い玉、安達が原、雷のさずけもの、白い鳥、忠義な犬、春山秋山、人馬、松山鏡、三輪の麻糸、夢占、瓜子姫子、姨捨山、山姥の話、しっぺい太郎。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 75,040 字 · 158 页
すると、死んだ弟の体から羽が生えて、鳥になって、
「がんくう。がんくう。」
と鳴いて、飛んで行きました。
「がんこ」というのはお芋のしっぽということです。弟は「お芋のしっぽをたべている。」ということを、「がんくう。がんくう。」といって、鳴いたのでした。
すると兄はいよいよ弟がかわいそうになって、これも鳥になって、
「ほっちょかけたか、おっととこいし。」
と、鳴き鳴き弟のあとを追って飛んで行きました。
毎年うの花の咲くころになると、暗い空の中で、しぼるような悲しい声で鳴いて飛びまわっているほととぎすは、人によって「がんくう。がんくう。」と鳴いているようにも聞こえますし、「ほっちょかけたか、おっととこいし。」と鳴いているようにも聞こえます。これは鳥になったきょうだいが、やみ夜の中で、いつまでも呼び合っているのだということです。
鳩
鳩もむかしは親不孝で、親のいうことには、右といえば左、左といえば右と、何によらずさからうくせがありました。ですから、親鳩は子鳩に山へ行ってもらいたいと思う時には、わざと今日は畑へ出てくれといいました。畑へ下りてもらいたいと思う時には、わざと、今日は山へ行ってくれといいました。