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しろうまだけ

白馬岳

木暮 理太郎

「教材講座」1927(昭和2)年9月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 13,746 字 · 28 页

青空文庫

山頂

離山の小屋から少し上った所は既に頂上の一部で、夫から北を指して登ること二十分で頂上の小屋に至り、更に二十分で絶頂の三角点に達する。小屋のある所は北に高みを帯び、南を見はらしている少許の平坦地である。水は二町程西に下った所の岩の間から多量に湧き出している。山の小屋で最も苦心するのは水であって、高山の頂上では残雪を溶して用いる場合が多い。然るにこの小屋の附近には夏は残んの雪もないのに、この高い所で而も多量の水が湧き出しているのは珍とす可きである。

山頂

頂上は短い偃松の外は一面の草地である、然し絶頂に近付くに従って、岩石を露出する所が多い。南側は比較的緩い傾斜面で、少しは平な所もあるが、北に廻るに従って斜面は稍急となり、偃松の叢生した草地の外は、ガラガラした岩石の露出地で、斯様な場所を好む千島桔梗や駒草が多い。其処を下って行くと黒薙川の上流柳又の発源地に出る、ここも一個のカールの底ではないかと思う。其下で北の方鉢ヶ岳の直下にも、同じような地形があって、水を湛えた二、三の小池がある、これもカールの遺跡らしい。

「●白馬岳」のキャプション付きの写真

●白馬岳