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あわだぐちしめすふえたけ(さわのむらさきゆかりのさきわけ)
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
三遊亭 円朝
02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 196,342 字 · 389 页
通常の者なら蹌けて倒れるところでございますが、小三郎は柔術も剣術も名人な人ゆえ力足を踏止めて、懐中より一節切を抜出し、仙太郎の利腕をモロにグッと落しますと、痛いからバラリと放すところをば、機をうたしてドンと仙太郎を投げる。仙太郎は始めて投げられて口惜しいけれども暫くは起る事が出来ません。
小「斯様な無法のことをすると、暴い侍だと此の首を打落されるぞ、以後たしなめ」
とコツ/\一節切で仙太郎の頭を打ち、逃げもせず急ぎも致しませんで、泰然と番下駄を履いたなり往ってしまう。仙太郎は口惜しいの口惜しくないのッて何うも我慢が出来ませんから、急いで重助の処へ駈けて参り、
仙「爺さん一寸明けてくんな、何か手頃の棒を出しねえよ」
重「親方何んでございます」
仙「何でも宜いやアな、早く出しなってえに、今喧嘩をして来たんだ」
重「喧嘩は止して下さいましよ、怪我でもするといけませんから」
仙「チョッ、エヽ早く出しな」
と叱られましたから有合せた棒を出して渡すを引ッ取って、其の儘駈出し、高橋を渡って海辺大工町を曲り、寺町から霊岸前へ先廻をして、材木屋の処に匿れて居て、侍の向う脛を打払って遣ろうと思い、頻りと覘って居りますると、向うから小三郎がクヨ/\しながら下を向いて遣って参ります