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あわだぐちしめすふえたけ(さわのむらさきゆかりのさきわけ)

粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)

三遊亭 円朝

02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 196,342 字 · 389 页

青空文庫

旦那ゆえ、お嬢さんやお母さんがちやほやすると御心配でもなさるといけないから、却って別にお家を持たして上げる方が気兼がなくって宜かろうと云うので、方々探すと、深川扇町に明家が有りましたから、此家へ小三郎を移らせ、雇い女を一人附けて気楽に暮させ、使い早間には何うせ遊んでいるからと安吉を附けて置き、政七も仙太郎も重三郎も折々来ては、小三郎の心を慰めることを申しまするが、小三郎は只々欝いで居まして、何時までも厄介に成って居るは気の毒だと云って、何にも商売は知らんが、少々は指田流の笛を吹くから、習いに来るものが有るなら教えてやりたいと云うので、門口へ指田流の標札をかけて一節切の指南を始めましたが、品の善い芸は習う人は稀でございます。たま/\木場辺の子供衆が二人三人まいりますが、これを相手にして居ると、お嬢さんが稽古にまいりまするので、奉公人が多勢附いてまいりまするから、月々可なりに手当をしてくれるゆえ、大きに小遣取りになりまする。其の年も果て、翌延享三年二月二十九日の晩に、浅草馬道から出火いたし、吉原へ飛火がしました。或は飛火がしたのではない、吉原からも出た