轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ささめゆき

細雪

谷崎 潤一郎

02 中巻

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 194,628 字 · 371 页

青空文庫

を信用しているから、そんなことが何処まで本当か、その青年と云うのがどんな人間か、何も聞きたくはないけれども、実を云うと兄さんも私も、今となってはこいさんが啓坊と結婚してくれることが一番望ましいので、いずれ雪子ちゃんの身が固まったら、何とか先方へ話をして見たいのである、だから今度のお金のことは、いつかも手紙で云ったような訳で、応じるつもりはないのだけれども、こいさんのあの意気込みでは、下手をすると又兄さんと喧嘩になるので、まあよく考えて返事をするから、とでも云って、ここのところは一と先ず穏便に帰って貰うに越したことはないと思い、それを得心させるにはどんな工合に持って廻ったものだろうかと、この間から頭を悩ましていたのであったが、と、さすがにほっとしたように云うのであった。

「ほんに、啓坊と一緒になってくれるのんが一番ええねんわ。―――あたしも雪子ちゃんもその考で、いつもこいさんに勧めてるねんけど」

幸子のそう云ったのが言訳らしくひびいたのか、姉はそれには取り合わないで、食事の間に自分の云いたいだけのことを云って、

「御馳走さん」

と、箸を置くと直きに身支度をして、