轻松读懂日语经典作品
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くしんのがくゆう
苦心の学友
佐々木 邦
「少年倶楽部」1927(昭和2)年10月号~1929(昭和4)年12月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,732 字 · 332 页
「おのれ妖怪ござんなれ」
「それじゃ大丈夫でしょう」
「杉山、臭くて仕方がないから、もうゆくぞ。大事にしたまえ」
「ありがとうございました」
「二、三日寝ていればなおるだろう」
「はあ。もう歩けます」
「杉山、また見にくる。食事は命じておくから、自分でお台所へゆくなよ」
と照正様は注意をあたえる必要をみとめた。杉山はそれほど異臭をはなっていたのである。
若様がたは書生部屋を出るとまもなく、女中が食事を運んでくるのに会った。
「お藤」
と照常様が呼びとめた。
「はあ」
「杉山をお風呂に入れてやれ」
「若様」
「なんだ?」
「杉山さんは当分おやしきのお風呂に入れないことに皆で申し合わせました。とてもだめでございます」
とお藤は顔をしかめた。
「きたないからか?」
「はあ。富田さんにもご相談申しあげて、民間のお風呂へやります」
「どこの?」
「お銭湯でございます」
「なるほど。お前たちは知恵がある」
と照常様は感心した。
つぎに書生部屋を見まったのは照彦様と正三君だった。二人は杉山が虎にばけた事情を知らない。一存でやったと信じている。
「杉山、ひどい目にあったね」
と照彦様がなぐさめた。