轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

くしんのがくゆう

苦心の学友

佐々木 邦

「少年倶楽部」1927(昭和2)年10月号~1929(昭和4)年12月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,732 字 · 332 页

青空文庫

「有本さん、ご苦労でございます。頭のわるい子ですから、特別にお骨が折れましょう」

と奥様は先生をねぎらうつもりでおっしゃった。

「エヘン」

と安斉先生が咳ばらいをした。

「どういたしまして。内藤君、今のところを読んでごらんなさい」

と有本先生が命じた。正三君がスラスラと読みおわるのを待っていたように、奥様は、

「よくおできでございます。照彦とはまったく違います」

とほめた。

「どういたしまして」

「いいえ。照彦や、おまえは内藤さんの二倍も三倍もやらなければだめですよ。頭のわるい分を勉強で取りかえすのです」

「エヘン」

「ゆだんをしてはなりませんよ。人よりも頭のわるいことを始終わすれないようにしましてね」

「エヘンエヘンエヘン」

と安斉先生は続けさまだった。

一番上の照正様は黒須先生の前で数学の問題と組み討ちをしていた。

「もう一息のところですよ。よくお考えなさいませ」

と先生が力をつけている。英語の矢島先生は訳解をおわって、

「照常様、一つ書き取りをいたしましょう。ご用意」

と命じた。

「先生、明日は書き取りはございません」

と照常様は不承知のようだった。

「語学は書き取りにかぎる。