轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

おちばいき

落ち梅記

山本 周五郎

「講談倶楽部」大日本雄弁会講談社、1949(昭和24)年7月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 30,748 字 · 61 页

青空文庫

八

「親しい友の、一は裁く者となり、一は裁かれる者となる、――そして同じく奉公のためと云いながら、そのほうには悪いめぐりあわせであった、暫くのあいだだ、金之助、……辛抱たのむぞ」

金之助は黙って静かに平伏した。

八

それから二十日ほどして康継が起った。

江戸家老灰野内蔵助――これは助左衛門の盟友だった人の子である――植原主水、灰野六郎右衛門、時山勘兵衛、以上四名の老臣がとつぜん職を解かれて禁固、またかれら腹心の者三十余人も検挙のうえ拘束された。金之助もむろんその中に含まれたので、事の始末は詳しくは知らないが、ただちに中老の榊原頼母を家老に据えたほか、殆んど全重職の更迭がおこなわれ、康継が執政の位地についた。――これら新しい重職はみな若く、ながいあいだ康継と共に弊政転覆のため働いた者たちである。村松平馬もそのひとりで、彼の席は大目付であった。

金之助は四人の老臣と共に国許へ送られ、そのまま大寄合の佐竹靱負に預けられた、靱負は由利江の父の弟で、沢渡とも昔から往来があり、金之助もたびたび会ったことがある。――彼には広い庭の一隅にある隠居所風の建物が与えられ、杉田喜兵衛という侍が付けられた。