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おりべというとうき

魯山人陶説

北大路 魯山人

北大路魯山人『魯山人陶説』。同一底本的分册已合并为一书。收入:織部という陶器、乾山の陶器、芸美革新、古唐津、古九谷観、志野焼の価値、瀬戸黒の話、陶器鑑賞について、備前焼、料理と器物、雅美ということ、古器観道楽、坐辺師友。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 62,241 字 · 127 页

青空文庫

が、生存者中より一人二人を選ぶことは種々の障りがあるもので、また益友といってもなかなかあるものではない。よし、また見つかったとしても、一人二人の経験談では極めて得る所が小さい。昔のように印刷物や書画の複製などない時代には、師匠も必要であったかも知れぬが、今日ではもはやその要はない。このような理由から考えても、良師益友を古人から選ぶことは、最も得策である。

また、ある者は身近に優れた美術品を置くには、金なくてはと言うだろうが、これは金よりも自分が熱心でないから集まって来ないので、昔から物は好む所に集まるとさえ言われている。眼のある所に玉が寄るという諺もあるではないか。自分のことを例にとっては失礼かも知れぬが、私は二十歳頃より縁日その他で小さいものを少しずつ買い集めた。その後、間もなく東京に来てからは、下宿の二階はなにかしらごたごた散らかり、それがまた使うより見るのが好きで集めたものであるから、行李の底にしまうわけにはいかず、下宿のおばさんが掃除に手古摺ったものである。後年『古染付百品集』をこしらえたが、これもひとりでに集まったもので、当時はまだ陶器などに着目する人は稀で、あちこちにごろごろしていたのである。