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こくびゃくストーリー
黒白ストーリー
杉山 萠円
「黒白」1925(大正14)年5月号~9月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 20,356 字 · 42 页
――3――
――4――
――5――
娘が小格子から顔を出した。
三平は慌てて逃げ出した。
――3――
三平は考え考え歩いた。フト頭を上げると警察の前に来ていた。暫く立ち止まって考えていたが思い切って中に這入った。
警官が二三人かたまってあくびをしていた。三平が這入って来ると肘とお尻にベッタリくっ付いた泥に眼を付けた。
三平はヒョコヒョコお辞儀をしながら事情を話した。
どうぞ娘を助けてやって下さい……
警官は三人共ニヤニヤ笑った。
一人の警官は煙草に火を点けた。
今一人の警官は鬚を撫でながら三平に云った。
よしよし……
わかったわかった……
安心して帰れ……
三平は張り合い抜けがしたように三人の警官の顔を見まわした。シオシオとうなだれて出て行った。
三平を見送った警官は顔を見合せてドッと笑い崩れた。
――4――
三平は真暗になってから材木問屋へ帰った。
親方は三平を見るとイキナリ怒鳴り付けた。
どこへ行ってやがったんだ……
間抜けめ……
芝居気狂いもてえげえにしろ……
三平は一縮みになった。お神さんからあてがわれた御飯を掻っ込むとすぐに二階へ上った。煎餅布団を敷いて頭からもぐり込んだ。
――5――