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しほんたいへいき
私本太平記(一)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《私本太平記(一)(しほんたいへいき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 246,214 字 · 495 頁
それが去ると、一たん休息に退がっていた人々が順次見えて、各※(二の字点、1-2-22)の席についた。
大納言公泰、洞院ノ公敏、近衛経忠、参議ノ光顕、坊門ノ清忠、権中納言実世……。
なお、しばらくしては。
万里小路宣房、三条公明、藤原ノ藤房、二条道平、北畠顕房、吉田ノ大納言定房まで――およそ今上をめぐる上卿という上卿は、このほか、余すなく中殿の東西に居ながれた。
すべて、これらの公卿は、後醍醐が即位の頃からの、いわゆる“大覚寺派”といわれる人々にかぎられて、おなじ宮廷の重臣でも“持明院派”と疑われる者は、一名も交じっていない。
大覚寺派とは、何か。
持明院派とは何か。
これは今、ここでの説明はむりであるが、一言でいえば、皇室自体の数代にもわたる派閥の“皇統争い”なのである。言い換えれば、朝廷の内部も、一つでなかったことなのだ。悩みはまた、ここにもあった。
しかし、みかども、
「ここには、選ばれた者のみあるぞ。なべて一心同体の人々」
と、その御態度からして、特にお親しみを示されていた。女性では、三位ノ廉子もまた、同志の一人として、ゆるされていたのはいうまでもない。