輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
しほんたいへいき
私本太平記(五)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《私本太平記(五)(しほんたいへいき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 252,330 字 · 505 頁
千種、赤松、足利が、三方から攻めて来る!
今朝はここの仮御所も、池殿の御簾から公卿溜りまで恟々とおののいていた折も折であったのだ。
「おお、探題が」
と、公卿たちは、恃む人の姿を見たので、たちまち仲時をとりかこみ、そして口々に、
「いくさは?」と、模様を問い、
「ここは大事あるまいか」
と、さまざま、性急な質問を浴びせかけた。
仲時も、当惑顔のほかなく、
「ま、おしずまりください」
と、左右をなだめ、
「仲時がこれにおりますからには」
と、わざと落着いてみせ、しかる後、堀川ノ大納言へ、次のような奏請を仰いだ。
「火急、金剛山にある寄手にたいし、勅令をお発しねがいとうぞんじまする。――即刻そこの囲みを解いて、千種、赤松、足利の敵に当れ、と」
「えっ? 軍令を」
坊城ノ宰相が、おどろきを面にみせた。
「天皇にそんな機能はない。前例としても、朝廷が直接、軍令を出すなどというためしは」
「いや!」
仲時は、力をこめた。
「ぞんじておりまする。……なれどここの危急を超えて勝つには、それ以外にみちはありませぬ。遠い鎌倉の令を仰いでいたのではまにあいませぬ」
「どうしたものか?」