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こどうひゃくわ
胡堂百話
野村 胡堂
線上閱讀野村 胡堂《胡堂百話(こどうひゃくわ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 124,386 字 · 248 頁
坪内逍遙の皮肉
啄木の有名な「東海の小島の磯の……」の歌だって、カニという題が、まず出来て、それに合わせて作られたものだという。小説の場合だって、たまには、こんなことも、差支えないと思うのだが……。
坪内逍遙の皮肉
銭形平次は翻案ではないのか?
この疑いを、私は何べん、受けたことだろう。殊に最初の頃はひどかった。奥村五十嵐などはその代表といってよい。
だが、奥村君は、まもなく捕物小説を書くようになり、
「いや、済まなかった。捕物小説が翻案では絶対に書けないことが、自分でやってみて、よくわかった」
と、率直にわびてくれた。
同君以外にも、しつこく疑う人は、多かった。私はとうとう癇癪を起こして、
「翻案だというのなら、その原典を見せてくれ。原本のない翻案があって、たまるものか」
と、開き直った。さしもの疑念も、これで、きっぱりと、解消した。
銭形は断じて翻案でないけれど、一般に翻訳や翻案が、我国の文学を刺激した功績はすこぶる大きい。
ついこの間、生誕百年祭が行われた坪内逍遙博士とは、翻訳についてしばしば話し合ったことを思い出す。
大久保の余丁町。現在は新宿区と呼ばれるが、抜弁天を左へ抜けて、坪内先生のお宅へゆくと、女中が、きまってきいたものだ。