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ぶんかしじょうよりみたるにっぽんのすうがく
文化史上より見たる日本の数学
三上 義夫
線上閱讀三上 義夫《文化史上より見たる日本の数学(ぶんかしじょうよりみたるにっぽんのすうがく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 96,999 字 · 192 頁
しかし数学史上の記載に漏れぬ人であった。
『カジョリ初等数学史』には、ダ・ヴィンチが内接正多角形の作図に注意したことをいい、その説くところの方法中の若干のものは単に近似的の作図であって、実用上の価値はあるが、理論的の興味には乏しい。円内に正七辺形を内接したもののごときは、正確であると考えたけれども、もちろん近似的に過ぎなかった。またダ・ヴィンチはコンパスの唯一つの開きによりて作図することを試みたが、この試みはギリシアのパッポス(Pappos)もかつて説いたことがあり、回教時代はアブール・ウェフア(Abul Wefa)もまた試みているし、降ってダ・ヴィンチ等がさらに試みるに至ってついに有名なものとなったのである。
また定規とコンパス以外の手段によって作図を行うことも、またダ・ヴィンチはこれを行うところがあった。円柱を用いて円積問題を取り扱ったごときがそれである。
大美術家、大建築家たるダ・ヴィンチが数学においてこの種の業績を遺したのは、あるいは物足りないほど少ないかも知れぬ。しかしながら数学上の業績が美術大家たることと同時に成立し得た実例としては、全く教訓的であろう。