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ぶんかしじょうよりみたるにっぽんのすうがく
文化史上より見たる日本の数学
三上 義夫
線上閱讀三上 義夫《文化史上より見たる日本の数学(ぶんかしじょうよりみたるにっぽんのすうがく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 96,999 字 · 192 頁
〈三 和算の起こり〉
作製に深き興味を感じ、多大の研究を積んで良教科書を編纂し、一世を風靡するという有り様となった。その努力の跡は、長沢亀之助等が驚くべき短時日の間に一、二の原書から手軽に作りだすごとき比ではなかった。しかも堂々たる大学教授が相率いて中等教科書の作者になったというのも、いかにその事業が重要なことであり、任務の重いものであったかを語る。
これら明治維新後より同三十五年に至るまでのわが国の数学教育史については、理学博士小倉金之助氏著『数学教育史』に新研究が説かれているから、私は識者のこれを参照されんことを望み、併せて社会学者の側から適切な評論の出ることを期待する。同書には明治三十五年に数学教授要目が制定されたが、時の文部大臣菊池大麓及び大学教授藤沢利喜太郎編纂の教科書の内容に近いものであることを指摘し、かつ欧米諸国で数学教授の改革運動が始まっており、その要目の規定は世界の大勢に逆行したものであったとして筆をおく。小倉博士のこの書は、すこぶる数学教育界の注意をひき、教授上に少なからざる参考の料とならんとするの機運が見える。
〈三 和算の起こり〉
和算は支那の数学を基礎として発達した。