輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《江戸三国志(えどさんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 577,271 字 · 1141 頁
「なんじゃ、そちとしたことが。――おりん、仕舞の衣裳と舞扇をもて」
取上げずにいいつけましたが、
「おおそれ。いつぞや手に入れた般若の仮面、ありゃ、出目洞白の名作じゃ、奥庭の石神堂に納めてあるが、あれを取りよせて仮面披露に一さし舞うたらどうじゃ」
「なるほど、御趣向!」
と、郷士たちは、手を打って、
「あれをつけて、お美しい女性の仮面披露とは思いつき。ぜひ、所望でござる」
「たれぞあの洞白の仮面を、奥の御神前から取出して来い」
と、月江がしきりと拒みぬくのを、そうして機嫌を直そうと御隠家様がいなやをいわせぬお声がかり。
「はっ」
と、郷士のひとりが立つ。
すると、それまで酒の酌ばかりしていて、足にしびれを切らしていた高麗村の次郎が、
「はい! 私がすぐに!」
人の先を越してバラバラと、心得顔に廊下の外へ駆け出しました。
所々、ほの暗い網雪洞のついている六間廊下を、面白そうにドンドン駆け出して行った次郎。
かねて、奥庭の石神堂の内部へ出るには、千蛾老人の部屋から三ツ目のお書物納戸から、地底を抜ける隠し道があるのをよく知っておりますので、そこの道がくしを撥ね返し、真ッくらな間道を、スタスタと一筋に進んでゆく。