輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《江戸三国志(えどさんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 577,271 字 · 1141 頁
――あたかも、どこかに印をむすんでいる伊賀者があって鼠行変の怪を見せているように。
と。
千束の稲吉が先になって、その一室のふすまを開け、じッと、畳をすかして見る。
何やら黒いものが横たわっています。で、稲吉がうしろの者へ目くばせをすると、スルスルと壁際を這った四、五人が、その足と両わきの方へ廻って、ギラリと一斉に匕首を抜いて逆手に持ちます。
が――麻酔におちているとは知っていても、何しろ相手が金吾と思うので、なお大事をとりながらじっとそこをうかがいましたが、どうも少し様子が変です。
で、稲吉が、そこに寝ている小掻巻に手をのばして、試みにパッとはねのけてみると、下には枕と座布団が二枚。
「あれっ? ……」
開いた口がふさがらないとは、この時の黒衣の者たちの顔つきです。
稲吉も拍子抜けがして、驚きと共に立ち上がりながら、
「居ねえじゃねえか! 金吾のやつは」
「そんなはずはないんですが? ……」
と首をひねったのは案内の屑買いの男で、
「――妙だな」
と、と息をついて首をひねる。
「眠り薬がさめたんじゃねえか」
「とすると、一大事だぜ」
「おい」
と、稲吉は少しあわてた声で、