輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十五)茶碗割り

野村 胡堂

線上閱讀野村 胡堂《銭形平次捕物控(十五)茶碗割り(ぜにがたへいじとりものひかえ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 109,804 字 · 225 頁

青空文庫

「神妙にせい、お辰」

「あッ」

お辰は飛上がりました。

「味噌汁に毒を入れて、主人父子を殺したのはお前だろう」

「違う違う、私はあの薄情男は殺したいとは思った――でも、殺したのは私じゃない」

「嘘をつけ」

ガラッ八の捕縄はもう、お辰の手首に絡んでいたのです。

その騒ぎも知らぬ顔に、平次は鶯の籠を見たり、摺り餌の鉢を鑑定したり、最後に嫁のお弓をつかまえて、暢気らしい話をしておりました。

「鶯の餌は誰が拵えてやるんだ」

「たいてい銀次がやります。でも、どうかするとお辰が代ってやることもあります」

「摺り餌を拵える乳鉢は幾つくらいある」

「三つあったはずですが」

「二つしかないな――一つはどうしたんだ」

「さア」

「ところで、お弓さん、変な事を訊くが、銀次がときどきお前さんに変な素振りをしたと思うが」

「…………」

お弓の美しい顔は、耳元までパッと赤くなりました。平次の知りたいことは、それで充分だったのです。

店の方へ行くと、銀次は神妙に帳場格子の中で、算盤などを弾いておりました。

「銀次」

「ヘエ――」

「俺は算盤は知らないが、二一天作の六で、二二が八――なんて勘定はないだろう」