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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十五)茶碗割り

野村 胡堂

線上閱讀野村 胡堂《銭形平次捕物控(十五)茶碗割り(ぜにがたへいじとりものひかえ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 109,804 字 · 225 頁

青空文庫

二

「水本賀奈女がかい?」

「だから言わないこっちゃない、あのとき親分が行って下されば――」

「怒るな八、殺されたのは気の毒だが、岡っ引が十手を突っ張らかして、評判のよくない踊の師匠のところへ行けるか行けないか、考えてみろ。一体どうしたんだ」

「可哀想ですよ、親分。――昼湯から帰って来て、大肌脱ぎになって化粧しているところをやられたんだ」

「誰も居なかったのか」

「内弟子のお秋は味噌漉しを下げて豆腐か何か買いに出かけた留守。――曲者は表の格子を開けて入って、後ろから――、そのまま裏へ抜けた様子で」

ガラッ八の話は手真似が入ります。

「ともかく行ってみよう」

平次は立ち上がりました。

二

「野郎ッ、来やがれッ」

「何をッ、お前こそ逃げるなッ」

「その手を離せ、畜生ッ」

「誰が離すものかッ」

絡み合い、啀み合いながら、旋風のように路地を入って来た二人の若い男、銭形平次が出かけようとする出会い頭、開けた格子の中へ二匹の猛獣のように飛び込んだのです。

「あッ、何という事をするんだ」

さすがにひるんだ銭形平次。

「親分、この野郎だ、師匠を殺したのは」

「何をッ、人殺しはこの野郎に間違いはねエ、あっしがこの眼で見たんだから」