輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十五)茶碗割り
野村 胡堂
線上閱讀野村 胡堂《銭形平次捕物控(十五)茶碗割り(ぜにがたへいじとりものひかえ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 109,804 字 · 225 頁
染吉はお芳の生真面目なのが嫌になって、この一年ばかり前から、丸山町の直助のところへ入りびたって、その妹のお辰というのに夢中になっているが」
「丸山町の直助――聞いた事のない名だな」
「出来星の金持ですよ。米相場で儲けたとか言って、大変な景気で、その妹のお辰はまた、小格子から引っこ抜いて来て、装束を直したような恐ろしい女ですぜ」
「いずれそいつは後で当ってみよう。ところで、俺の方は大変なものを見付けたよ」
「何です、親分」
「これだ」
平次はゆうべ染吉の死骸から持って来た、金唐革の煙草入を出して、中から二枚の小判をつまみ上げます。
「小判がどうかしたんで」
「こいつは銅物だよ」
「えッ」
「近ごろ江戸中を騒がせている銅脈さ。一寸見は真物の小判と少しも違わない。――もっともこちとらは、滅多に小判を見ることもないが、――両替屋へ持って行って、丁寧に見て貰うと、こいつは良く出来ているが全くの贋物だ」
「ヘエ――」
「殺された染吉が、悪事から身を退いて、俺のところへ来ると言っていたそうだな」
「勇太郎はそんな事を言いましたね」
「その途中で殺されたのかも知れない。――ありそうな事だ。