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ぶんかしじょうよりみたるにっぽんのすうがく

文化史上より見たる日本の数学

三上 義夫

線上閱讀三上 義夫《文化史上より見たる日本の数学(ぶんかしじょうよりみたるにっぽんのすうがく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 96,999 字 · 192 頁

青空文庫

こともできたのであった。西洋の絵画に遠近法だの比例の取れることだのいうことが、やかましく、自然に即したもののできたのは、畢竟これがためであったであろう。単に芸術的に見た場合において、その関係の利害優劣がどうであったかは、しばらく別とし、かくのごとき事情が実現されたのは、すなわち西洋で科学的文化が異常に発展すべき有力な基礎をなしている。

西洋についてはあまりに芸術と科学との直接の交渉をのみ説いたのは、如何にもその関係が密接であったからにほかならぬ。これを大体の事情から見たらどうであったろう。

西洋の中世には科学らしい科学はなかった。数学のごときもほとんど見るに足るものはない。

芸術からいっても、やはりさまで発達は見られない。西洋の芸術が大いに起きたのは、文芸復興の時代であった。前にいうところのレオナルド・ダ・ヴィンチが出たのもこの時であり、ドイツのデューレルが出たのもまたこの時に属する。

文芸復興時代のイタリアにはラファエル、ミケランジェロ、チントレットなどいう大画家も輩出した。その後に至り幾多の名匠が出て、多くの傑作を作り出したことはいうまでもないが、しかし復興期においてほど華々しい諸大家の出た時はない。