輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《新書太閤記(しんしょたいこうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 200,903 字 · 400 頁

青空文庫

「無理とは知ったが、いつも駕籠の迎え、馬の送りで、いと重々しゅう扱っておるから、稀には風流の交わりらしく、苦労して集まるのも、一だんと好かろうかと存じて、場所も此処、時も不意に、誘うたのじゃ。……しかしさすがは里村紹巴、仮病を装うてのがれもせず、嵯峨口からでも五十余町もある山を、あたふたと登って参ったところは、似而非風流ではない。わが友とするに足る漢だ」

行祐、宥源の二僧を先に、東六右衛門やその他の従者をしりえに、光秀もまた高い石段を上っていた。そして少し平地を歩むかと思うとまた次の高い石段があった。

上るに従って、杉や檜の青い闇が深まってゆくのと、夏の日の空が桔梗色にたそがれてくるのと重なって、忽ち夜に近い心地がしてきた。そして一歩一歩、山上の冷気は、麓とは甚だしい差のあることを肌に思わせてくるのでもあった。

「つい、失念しておりましたが、紹巴どのからお詫びおきして賜われと、お言伝てを聞いていました。途中までお迎えに伺うべきですが、きょうの御登山は、おそらく御祈願事第一と存じますゆえ、山廟へのお詣りがおすみ遊ばした頃、ごあいさつに伺いますからと――」