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えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《江戸三国志(えどさんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 577,271 字 · 1141 頁
「どうだ、いくら賢いようでも女の小智慧、世間には上手な悪党がうんといるのが分ったろう」
「じゃ、お前さんたちも、悪党なの」
「当たりめえよ、ぼんてん帯の渡り仲間に、真っ直な人間がいてたまるものか。だがお蝶、そう怖がることはねえ。なあ、この三人は龍平の友だちだから、龍平同様におめえとも交際いたいと願っているんだ……だから、ちょっとこッちへおいでよ、話がある、何さ、怖いことがあるもんか、おめえだってもう清浄無垢な生娘じゃなかったはずだぜ」
少し脅しの風向きが変って来ました。
弱味をつかまれて身を縮めたお蝶の艶な姿が、みだらな出来心を煽ったのか、すでに前々から、かくあるべき下心でいたのか、どっちにしろ三人のあぶれ者が、奥の手の爪を研いで、獣情の目を燃やし出したのは始末が悪い。
「あっ……いやッ……」
お蝶は手を出して来るのを払いつけて、両の袂で両の乳を抱きしめました。
「へッ、へ、へへへへ」
権次と松はみだらな笑い方を見合って、
「憎かあねえな、え、おい」
「うん……こんな美女を龍平の野郎め、よろしく、ひとりで永々と楽しんでいやがったんだから、ああなったのも、男冥利に尽きたんだろう」