輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《江戸三国志(えどさんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 577,271 字 · 1141 頁
「老人老人……」と万太郎はもう千蛾の話などはうわの空で――
「これはどうやら御本丸を中心とした江戸絵図らしく思われるが」
「左様、まず町絵図にそっくりでございます。しかし、そのなかで、所々に印がございましょう」
「おお、あるな、朱点、黒星、そのほかさまざまじゃ」
「朱は、当家の前代が、ピオの日誌を手がかりとして、掘返してみた跡でござります。また黒点は、ピオの足跡、また、+の印は謎の土地、そうした諸方、種々な考証、あらゆる研究を積みました結果、ピオの死所までは、ほぼ見当がついておるのでございます」
「えっ、そこまでの事が分明いたしておるのか」
「ところが」
と、千蛾は首を横に振って、
「やんぬるかな。それもやはり、諦めものでございました」
「なぜじゃ。それまでの苦心が現在むくわれておりながら」
「実は手前も、ピオの最期の地と分っている場所を、生涯に一度はあばいてみたいと願っておりましたが、それは、所詮及びもない大望に過ぎませぬ。痴人の夢でございました。――がしかし、若殿、あなた様ならそれを実行してみることは、決して夢ではございませぬ。立派にその場所へ近づき得るのでございます。