輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

しんしゅうてんまきょう

神州天馬侠

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《神州天馬侠(しんしゅうてんまきょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 511,765 字 · 1011 頁

青空文庫

すでにその日は、天龍川のほとりに暮れた三騎のひとびと、はたして、翌日の午後までに、刑場の矢来ぎわまで、馳けつけることができるのであろうか?

三

ついに、その日、その時刻はきた。

都田川の右岸には、青竹をくんだ矢来の先が、針の山のように見えている。そのまわりに、うわさを聞きつたえて集まった群集が、ヒシヒシと押していた。

夕ぐれの風が、矢来の竹にカラカラとものさびしい音を鳴らすほか、むらがった大衆も、シーンとして、水のようにひそまっていた。

さっき、浜松の城下から、三方ヶ原をとおっていった裸馬には、まだおさない公達と、僧形の者と六部のすがたがくくりつけられて、この刑場へ運ばれてきたから、もうほどなく、首斬りの役人が、太刀に水をそそぐであろうと、予想するだけでも、みんなの息がつまってくる。

と――丁字形に幕をはった矢来のすみの溜り場から、くろい服をまとった男が、のっそりと刑場のまン中にでてきて、ジロジロと矢来の周囲を見たり、天をあおいでなにかつぶやいているようす。

「おや、伴天連がきています」と、みんな、耳や口をよせあっていた。

すると、ややおくれて、矢来の死門から三人の縄つきがひかれてきた。