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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(四)城の絵図面
野村 胡堂
線上閱讀野村 胡堂《銭形平次捕物控(四)城の絵図面(ぜにがたへいじとりものひかえ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 139,179 字 · 280 頁
手配りはしてあるのか」
平次は妙に義憤に燃えます。評判の悪い山崎屋勘兵衛だけならともかく、何にも知らぬ、十歳の少年を殺したのは、どんな動機があったにしても許しておけない気持だったのです。
「山崎屋の四方へ、七、八人配りましたよ。蟻が這い出しても判りまさア」
「それでよかろう。明日は葬式を二つ出させるがいい。下手人を追い廻すのは、それからだ」
「逃げはしませんか、親分」
「五千両を狙った野郎が、空手で逃出すものか」
「なるほどね。ところで親分、五千両というと大金だ。隠居所から首尾よく盗み出したところで、一人じゃ持ち切れませんよ」
「その通りだ」
「だから、外に相棒が居やしませんか」
「フーム」
「五千両持出した様子がないとなると、外に居る相棒が、今頃は気を揉んで中からの合図を待っているか、でなきゃ――」
「…………」
「中の野郎が五千両一人占めにしたと思い込んで、腹を立てているかも知れませんね」
「で、どうしようというのだ」
「外から――割前をくれ、――と怒鳴らせたら、どんなものでしょう」
「…………」
「中の曲者が、あわてて顔を出す、そこを捕まえる――と」
「そんなわけに行けば、大手柄だ」