輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

ふうりゅうたいへいき

風流太平記

山本 周五郎

線上閱讀山本 周五郎《風流太平記(ふうりゅうたいへいき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 244,473 字 · 487 頁

青空文庫

そう話しかけたとき、戸外でとつぜん人の声がした。万三郎は反射的に立ちあがり、隅のほうへと、すばやく身をひそめた。

「夜廻りだよ、慌てるない」

虎造が手を振った。すると戸外から呼びかける声がした。

「まだ起きてるのか、あにい」

「平公か、もう寝るところだ」

「いい匂いがするぜ」

「たなごを釣って来たから一杯やってるところだ、御苦労だな」

なあに、と外の声が云った。

「こいつあいけねえ、とうとう雪になりゃあがった」

そう云いながら去っていった。

「雪だとよ、もよおしてやがったからなあ、こいつは積るぜきょうでえ、おめえ泊るよりしようがねえぞ」

「泊めてもらえるだろうか」

「憚りながらこの家の主人だ、おれが承知だから大手を振って泊んねえ」

大手を振って泊る、とは妙な表現である。万三郎は笑いを耐えて、また火鉢に向いながら云った。

「そうなれば話も悠くり聞けるんだが」

「そうともよ、これからだぜ」

虎造はますますごきげんというようすで、大あぐらをかきながら話を続けた。

話の大部分は、もう万三郎の知っていることであった。古木甚兵衛が紀州公の信頼を得て、両者のあいだになにか大きな仕事(虎造はそれを「大儲け」