Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
ひだのかいだん
飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選
岡本 綺堂
Read 飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選 (ひだのかいだん) by 岡本 綺堂 (おかもときどう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 130,271 characters · 263 screens
(五十一)
※(「けものへん+操のつくり」、第4水準2-80-51)が何処からか盗み出して来たのか、但しは※(「けものへん+操のつくり」、第4水準2-80-51)以前にも此処に棲んだ者があるのか。忠一も即座に判断は付かなかった。
兜は岩の上に据えられた。げにも由緒ありげな宝物である。忠一も霎時は飽かず眺めていたが、やがて手に取って打返して見ると、兜の吹返しの裏には、「飛騨判官藤原朝高」と彫ってあった。
(五十一)
「飛騨判官というのは何者でしょうな。」と塚田巡査は首を傾げた。
「飛騨判官朝高という人は、曾て此の飛騨国の地頭職を勤めたことが有る様に記憶しています。左様、何でも鎌倉時代の中葉、北條時宗頃の人でしたろう。蒙古退治の注進状の中に、確か此人の連名もあったかと思いますが……。いや、それは調べれば直に判ります。何しろ、面白いものを掘出しましたよ。」
忠一は此の歴史的遺物発見に就て、尠からぬ興味を覚えたらしく、大事そうに金の兜を捧げて起った。
「それから例の不思議な文字というのは、何処にあるんですか。」
「あの岩穴の中です。」
巡査は先に立って少しく登った。ここは曩の日に、巡査等がと戦闘を開いた古蹟である。