Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
あるはいまつのどくはく
ある偃松の独白
中村 清太郎
Read ある偃松の独白 (あるはいまつのどくはく) by 中村 清太郎 (なかむらせいたろう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 132,905 characters · 262 screens
山の絵の伝統(東洋における)
概説
誠に、晩春初夏の代馬盆地に立って、天半に神人と馬と鳥との、天、人合作の大壁画を、ずらりと一望に収め、薫風に頬をなぶらせつつ、思いを遼遠の世に馳せるなら、そこに得難い生命の充足を感ずることができるであろう。(昭和二十九年春)
山の絵の伝統(東洋における)
概説
東洋で山が描かれたのは、よほど古いことらしい。いったい絵は先史時代の土器の文様を源とするが、おもしろいのは支那の文字で、これには象形が用いられて、いわば素朴な絵とも見られる。山とか岳とかいう字の古形を見ると、まったく字というより絵に近い。まことに書画は同根で、文字の始まりが西紀前三千年近くも遡るとすれば、山はその時から描かれたともいえよう。それが文字はだんだん抽象に進み、画は具象的に発展したから、山は万象とともに画としても描かれたにちがいない。西方に向った文化が、ほとんど人間ばかり描いたに対して、東方のそれが人間以外の自然もとりあげ、やがて山水画や花鳥画というジャンルを作り出したのも、その辺に由来するかも知れない。
ともあれ、山が画題に上り、山水画という独立の風景画を生んだのは、世界で支那が最初であることは確かだ。