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ひだのかいだん
飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選
岡本 綺堂
Read 飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選 (ひだのかいだん) by 岡本 綺堂 (おかもときどう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 130,271 characters · 263 screens
君も些との間に大分研究したね。」と、市郎も笑った。
三人を目前に説破した忠一は、自から得意の肩を聳かす様になった。
「であるから、この虎ヶ窟に棲む山※(「けものへん+操のつくり」、第4水準2-80-51)なる者の正体は、大抵想像するに難からずで、矢はり前に云ったような種類に相違ないんです。それにしても、文字が彫ってあると云うのは頗る面白い問題で、若し其の文字の解釈が能たら、※(「けものへん+操のつくり」、第4水準2-80-51)の正体は愈よ確実に判りましょう。」
「然うです、然うです。明日は是非御案内を為ましょう。今日は丁度好い処へ来合せまして、種々有益なお話を伺いました。岐阜や高山から出張している同僚の者にも、参考の為に能く云い聞かせましょう。」
塚田巡査が喜んで帰った後は又寂寞になった。
「馬鹿馬鹿しいの、詰らないのと云うものの、君の阿父さんが斯んなことになろうとは、実に夢にも思わなかったよ。」と、忠一は今更のように嘆息して、「一体其の※(「けものへん+操のつくり」、第4水準2-80-51)なる奴が、何故然う執念深く君の一家に祟るのだろう。新聞に拠ると、お杉婆が種々の原因を作している様だが実際然うなのか。