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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志

吉川 英治

Lesen Sie 三国志 (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 161.356 Zeichen · 323 Bildschirme

Aozora Bunko

というのである。

「苦衷。もっともなことだ」

曹操は思いやって、代りに議郎の職を命じ、また柳城の守りをいいつけた。

律令正しい彼の軍隊と、文化的な装備やまた施政は、いちじるしく辺土の民を徳化した。近郡の夷族は続々と、貢ぎ物をもたらして、柳城市に群れをなし、みな曹操に恭順を示した。

なかには駿馬一万匹を献納した豪族もある。曹操の軍力はかくて大いに富強された。けれど彼は、日々、易州に残してきた愛臣郭嘉の病態を思うことを忘れなかった。

「……どうも捗々しくなく、九分まではむずかしいそうです」

易州の便りでそれを知った彼の秘書は憂わしげに告げた。曹操は急に、

「ここは田疇にまかせて還ろう」と、云いだした。

すでに冬にかかっていた。車騎大兵の行路は、困難を極めた。時には二百余里のあいだ一滴の水もなくて、地下三十丈を掘って求めなければならなかったし、青い物は一草もないので、馬を斃して喰い、病人は続出する有様だった。

ようやく、易州にかえり着いて、曹操はまずなにを第一になしたかというと、先に、夷境への遠征を諫言した大将たちに、

「よく、善言をいってくれた」と、恩賞をわけ与えたのである。