Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
さんごくし
三国志
吉川 英治
Lesen Sie 三国志 (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 161.356 Zeichen · 323 Bildschirme
二
「加護あれ。神仏」
と、かねて彼を狙っていた例の食客浪人は、箭に毒をぬり、槍の穂を石でみがいて、孫策の通りそうな藪かげにかくれ、一心天を念じていたのであった。
二
孫策の馬は、稀世の名馬で「五花馬」という名があった。多くの家臣をすてて、彼方此方、平地を飛ぶように馳駆していた。
彼の弓は、一頭の鹿を見事に射とめた。
「射たぞ、誰か、獲物を拾え」
振向いた時である。孫策の顔へ、ひゅっと、一本の箭が立った。
「あっ」
顔を抑えると、藪のかげから躍りだした浪人三名が、
「恩人許貢の仇、思い知ったか」と、槍をつけてきた。
孫策は、弓をあげて、一名の浪人者を打った。しかし、また一方から突いてきた槍に太股をふかく突かれた。五花馬の背からころげ落ちながらも、孫策はあいての槍を奪っていた。その槍で自分を突いた相手を即座に殺したが、同時に、
「うぬっ」と、うしろから、二名の浪人もまた所きらわず、彼の五体を突いていた。
うう――むッと、大きなうめきを発して、孫策が仆れたとき、残る二名の浪人もまた、急を見て馳けつけてきた呉将程普のために、ずたずたに斬り殺されていた。その附近は、おびただしい血しおで足の踏み場もないほどだった。