Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志
吉川 英治
Lesen Sie 三国志 (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 161.356 Zeichen · 323 Bildschirme
一
主の司馬徽も、そこへ来て、共に歓びながら、こう注意した。
「百姓たちの噂にのぼっては、ここに長居も危険です。部下の方々の迎えに見えられたこそ幸い、速やかに新野へお立ち帰りあれ」
実にもと、玄徳はすぐ暇を告げて、水鏡先生の草庵を去った。そして十数里ほどくると、飛ぶが如く一手の軍勢のくるのに出会った。
趙雲と同じように、夜来、玄徳の身を案じて、狂奔していた張飛と、関羽の一軍であった。
かくて、新野へ帰ると、玄徳は城中の将士を一堂に集めて、
「皆の者に、心配をかけてすまなかった。実は昨日、襄陽の会で、蔡瑁のため、危うく謀殺されようとしたが、檀渓を跳んで、九死に一生を拾って帰ったような始末……」
と、ありし顛末をつぶさに物語った。
愁眉をひらいた彼の臣下は、同時に、蔡瑁を憎み憤った。
「おそらく、劉表は、何も知らないことに違いありません。あなたを殺す計画に失敗した蔡瑁は、自己の罪を蔽うために、こんどはいかなる讒訴を劉表へするかも知れたものではない。こちらからも早く、ありし次第を、明白に訴えておかなければ、いよいよ彼奴の乗ずるところとなりましょう」
孫乾の説であった。