Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志

吉川 英治

Lesen Sie 三国志 (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 161.356 Zeichen · 323 Bildschirme

Aozora Bunko

三

決して人なしとは思われません」

「あなたは元来、家来思いなご主君じゃ。故に、家臣に人なしといわれると、すぐその通り家臣をかばう。君臣の情においてはまことにうるわしゅう見ゆるが、主君として、それのみで足るものではない。――箇々その文事や勇気の長を愛でるに止まらず、自分自身も加えて、一団体としてよく自己をご覧ぜられよ。なお何らか、不足している力はないか」と、問いつめて、さらに、

「関羽、張飛、趙雲の輩は、一騎当千の勇ではあるが、権変の才はない。孫乾、糜竺、簡雍たちも、いわば白面の書生で、世を救う経綸の士ではない。かかる人々を擁して、豈王覇の大業が成ろうか」と、極言した。

三

玄徳は、黙考していた。司馬徽の言に、服する如く、服せざるが如く、しばしさし俯向いていたが、やがて面をあげて、

「先生の言は至極ごもっともではありますが、要するに、あまりに先生の理想であって、現実を離れているきらいがありはしないでしょうか。不肖わたくしも、身を屈して、山野に賢人を求めること多年ですが、今の世に、張良、蕭何、韓信のような人物を望むほうが無理だと思います。そんな俊傑が隠れているはずはありませんから」