Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志

吉川 英治

Lesen Sie 三国志 (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 161.356 Zeichen · 323 Bildschirme

Aozora Bunko

――士は己を知る者の為に死す、以来、心ひそかに誓っていた心は、それ以外にないのでした」

「…………」

「ところが。……これ、ご覧下さりませ」と、徐庶は母の文を取りだして、玄徳に示しながら、

「かくの如く、昨夜、老母より手紙が参りました。愚痴には似たれど、この老母ほど、世に薄命なものはございません。良人には早く別れ、やさしき子には先立たれ、いまは拙者ひとりを、杖とも力ともしておるのでした。しかるに、この文面によれば、許都に囚われて、明け暮れ悲嘆にくれておるらしゅうございます。元来、自分は幼年から武芸が好きで、郷里におれば郷党と喧嘩ばかりし、罪を得ては流浪するなど、母親に心配ばかりかけてきました。――それ故つねに心のうちでは、不孝を詫びておりまする。母を思うといても立ってもいられないのです。……実に実に……申し上げにくい儀にはござりますが、どうぞ拙者に、しばらくのお暇をおつかわし下さい。許都へ行って母をなぐさめたいのです。母に老後の安心を与え、母の行く末を見終りましたら、かならず再び帰ってきます。――わが君さえ棄て給わずば、きっと帰参いたしますゆえ、それまでのお暇をいただきたいのでございまする」