Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志
吉川 英治
Lesen Sie 三国志 (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 161.356 Zeichen · 323 Bildschirme
諸葛氏一家
一
――で、自分が幾度か、その名を訊ねてみたが、ただ好々とばかり答えられて、明かされなかった。――もしや、諸葛孔明とはその人ではあるまいか」
「そうです。伏龍、それがすなわち孔明のことです」
「では、鳳雛とは、ご辺のことか」
「否! 否!」
徐庶はあわてて、手を振っていった。
「鳳雛とは襄陽の統、字を士元という者のこと。われらごときの綽名ではありません」
「それではじめて、伏龍、鳳雛の疑いも晴れた。ああ知らなかった! 現在、自分も共に住むこの山河や市村の間に、そんな大賢人が隠れていようとは」
「では、かならず孔明の廬をお訪ねあそばすように」
徐庶は、最後の拝をして、一鞭、飛ぶが如く、許都の空へと馳け去った。
諸葛氏一家
一
孔明の家、諸葛氏の子弟や一族は、のちに三国の蜀、呉、魏――それぞれの国にわかれて、おのおの重要な地位をしめ、また時代の一方をうごかしている関係上、ここでまず諸葛家の人々と、孔明そのものの為人を知っておくのも、決してむだではなかろうと思う。
が、何ぶんにも、千七百余年も前のことである。孔明の家系やその周囲については、正確にわからない点も多分にある。